森田歩希(もりたほまれ)選手の快進撃が止まりません。その父親である森田桂さんにスポットをあてて行きたいと思います。
青山学院大学の陸上の長距離選手、森田歩希さんの父、森田桂さんは陸上の選手でした。
森田桂さんも日清食品陸上部で駅伝の大会に出場するなど、実業団駅伝で活躍しました。
また現役引退後はコーチとしても活躍し、現在は箱根駅伝の常連となった、國學院大學の陸上部を初めて箱根駅伝に出場させた功績をもつ素晴らしい指導者なのです。
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森田歩希の父・森田桂の選手時代の経歴は

森田歩希選手の父・森田桂さんの経歴を調査してまとめました。残念ながら、顔画像はなかったのですが、ごらんください。
学生時代は、国学院大学で陸上部に所属

森田桂さんは、学生時代から中・長距離の陸上選手でした。
国学院大学生だった1990年5月に等々力陸上競技場で行われた、大学の陸上競技部による大学対校選手権大会、通称「日本インカレ」に出場しています。
森田桂さんと同様で、5000mに出場し、残っている記録は14.42.70だったようですね。学生時代から、全国レベルの陸上選手でした。
森田歩希選手と同様の競技の経験者だったのですね。森田歩希選手に血脈が継がれているんですね。
日清食品の実業団へ

その後森田桂さんは、社会人として日清食品の実業団で活躍しました。
日清食品の陸上競技部は1995年2月1日の創部していて、森田桂さんは創立初期に活躍したのですね。
日清食品陸上競技部は、東日本実業団駅伝やニューイヤー駅伝の常連で、2010年にはニューイヤー駅伝で初優勝を決めている名門です。
ロンドンオリンピック代表の佐藤悠基さんも所属していたチームなんですね。
東日本実業団駅伝に出場
1996年には日清食品のチームとして、創立翌年に東日本実業団駅伝に出場し、4区を完走しています。
また1997年のニューイヤー駅伝でも実井謙二郎さんらと共に走り、この時も4区を完走していますね。
森田桂さんは選手としても実業団で全国レベルの実力を持っていました。
指導者としての経歴

日清食品で現役選手としての活動にピリオドを打つと、出身校である国学院大学で陸上部のコーチ兼監督として活躍しています。
国学院大学で論文も著作

森田桂さんは、国学院大学のコーチを務めた2000年あたりに、「陸上長距離選手のトレーニング方法に関する一考察」という論文を著作しています。
また共著者は、国学院大学の現部長の大森俊夫さんなどです。陸上の長距離選手のトレーニング方法に関する論文ですから、深く研究してコーチに取り組んでおられたのでしょうね。
きっと森田歩希選手にもいろいろとアドバイスされているのではないでしょうか。
国学院大学陸上部の寮で歩希選手も幼少期を過ごした
森田桂さんは、国学院大学陸上部の監督兼コーチとして、川崎市多摩区中野島にある陸上競技部の「走根寮」に赴任しました。
実はこの時、森田歩選手も父の森田桂さんと共に幼少期を国学院大学の寮で過ごしていて、駅伝に接する機会や競技をみることが多く、幼少期から肌で陸上競技を感じていたようです。
当時総監督だった大森俊夫さんと共に、選手たちと寝食を共にしながら24時間指導に取り組み、練習だけでなく、生活するすべてが競技につながる環境づくりにはげみました。
2001年に国学院大学を箱根駅伝初出場へ導く
過去3回の予選会では16位、13位と着実に順位を上げ、2000年10月、立川市の昭和記念公園で行なわれた予選会で、出場30校中総合3位に入賞したのです。
ついに国学院大学創立以来初の箱根駅伝の本大会出場を決めました。
それ以来、国学院大学は着実に実力を上げていまや箱根駅伝の常連校となっていますね。森田桂さんの功績は大きかったのではないでしょうか。
また、この初出場の箱根駅伝の予選会など、4歳の森田歩希選手も観戦していたようで、映像に写っているそうです。
このような環境から、父の背中を見て育った森田歩希選手は箱根駅伝への憧れがあったんですね。
現在森田桂さんは残念ながら、国学院大学の監督は辞められています。
しかし森田歩希選手には、アドバイスや指導をされているでしょうね。
教え子に受け継がれた森田桂のマインド

いろいろと調べてみると、国学院大学の監督当時に、森田桂さんの下で国学院大学の陸上選手として練習に励んでいた当時の生徒さんが、現在教える側に立ち、ブログに森田桂さんのことを書いていました。
松本国際高校の陸上競技部で顧問を務める方です。現在も陸上に携わる教え子が活躍しているのですね。
教え子の方が、森田桂さんから教えていただいたことを、大事に大事に過ごしてこられたことがよくわかるブログを書かれていました。
森田桂さんのマインドにリスペクトされているのがよくわかりますし、森田桂さんがどんな方なのかよくわかる内容となっていたので、紹介したいと思います。
今の環境でベストを尽くすこと

「環境を使い切る」。
顧問が大学時代、当時監督の森田桂さんから教えていただいた話です。
今、自分が置かれている環境で、使えるものは何でも使う。
時間が無い、あれが無い・これが無い…ではなく、今そこにあるのだから、短い時間であったとしても使い尽くす。
無い物ねだりをしていたら、どんなに良い環境に居ても不満ばかりになる。
むしろ、今そこに何があるのか―今ここに何があって、それがどのように使えるのか―。
そういう考えを少しずつ養ってほしいと思います。
時間がない、これがないからできない。ついつい言い訳にしてしまいそうなことですよね。
しかし森田桂さんは、今ここにある状況のなかでベストを尽くす、あるものを使いつくすことの大切さを強く語っていて、それが教え子にきちんと伝わっていることが凄いことだと思います。
本当に相手のためになることを

「本当の優しさとは何か」ということです。おっしゃられたことは
「人に対する優しさとよく言うけど、本当の優しさを知っているかい?本当の優しさというのは本当に相手のためになることを言うんだよ。
最近は相手に甘くすること、相手を怒らないこと、相手の機嫌を損ねないようにすることを優しさと“勘違い”しているように思う。
君たちも、本当に相手のためを思うなら時には怒る、注意することが必要なんだ」ということです。
これは、本当の優しさというのは、甘やかすことではなくて、感情ではなく、きちんと相手のことを思って注意することが必要なんだ、ということなんですね。
なかなか面倒くさくて敬遠してしまいそうな内容です。
うるさくいうと、嫌われてしまうこともあるだろう、それでも相手のことを思っての行動をとろう、というのです。
また、言われたほうの立場としてはこんなマインドを持てばいいよと、この教え子の方はおっしゃっています。
今でも耳の痛いことがあっても、「相手が本当の優しさで言ってくれてるんだな」と思えば心にすんなり入ってきます。
確かにそうですよね、本当の優しさで言ってくれていると思えば、素直に聞くこともできるし、それが自分の成長にもなるのではないでしょうか。
教え子の方がここまでリスペクトされて、森田桂さんのマインドを受け継いでいるのは凄いことだな、と思いますよね。
まとめ
森田歩希選手の父、森田桂さんについて調べました。指導者としても、人間性もとても立派な方だな、という印象を持ちました。
きっと森田歩希選手に対しても、精神的にも大きな影響を及ぼしているのではないでしょうか。
父の陸上に対する真摯な取り組みを見て育った森田歩希選手はきっと早くから自分の理想を持って陸上に取り組まれていたのでしょうね。
森田歩希選手の今後が楽しみです。
